日本人の宗教観

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寺院はタイと同じ仏教の仏様を、神社は日本固有の「神様」を祭っていまが、この両者は明治になるまで信仰の対象として明確な区別をしないで同じように扱われていました。

今でも日本人は仏教、神道、キリスト教などを、それぞれの宗教の違いを意識せず、生活の中のそれぞれの場面で使い分ける事から信仰心が薄いとよく言われます。

結婚式はキリスト教の教会で、お正月の初もうでは神社で、葬式は寺院で、、など、場面ごとに宗教を超えて、時には現世利益的な、時にはファッションや観光の対象として本来異なる宗教を同列に扱う場合が多いからです。

上の写真は今では珍しい神社での結婚式の写真です。

神社参拝

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【参拝の前に】
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1、神社の鳥居の前で神様に対し頭を軽く下げご挨拶します。鳥居は聖域と外界の境界線と考えられています。

なお山門の鳥居から本堂まで続く参道を歩く際には、道の真ん中(正中)は神様の歩く道と考えられているため、お参りの前は道の左側、お参りが終わり帰る際には道の右側を歩くようにしましょう。

(左の写真は明治神宮の鳥居)

 

shrine0012、手水舎(ちょうずや、てみずや)で身を清めます。

やり方ですが

1)右手で柄杓を持ち左手を洗います。

2)次に左手に持ち替え右手を洗います。

3)右手に持ち直し、左手で水を受けて口をすすぎます。

柄杓に口をつけて飲んではいけません。また水を吐き出す際も口元を隠し、音を立てないように!

4)柄杓を縦にして柄の部分を流す

5)もとの場所に柄杓を伏せて置く 次に参拝をします。

【参拝方法】

meiji_shrine0051)軽くお辞儀をし、お賽銭を入れて鈴があれば鈴を鳴らします。

2)深く2回お辞儀をする(二礼)

3)右手が少し下になるように手を合わせ、柏手を2回打つ(二拍)

4)深くお辞儀をする(一礼)

お寺参拝

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sensoji0011、山門の前で軽く頭を下げお辞儀します。神社と同じように山門は聖域と外界との境目とされています。参道では道の端を歩くようにします。ただし浅草寺のような人が多い場所では普通に歩いてください。

 

 

 

2、手水舎で身を清めます(手と口を清めます)

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やり方は神社と同じで

1)右手で柄杓を持ち左手を洗う

一杯の水で最後まで行うので全部使い切らないように。

2)左手に持ち替え右手を洗う

3)再度右手に持ち直し、左手で水を受け口をすすぐ

ひしゃくに直接口を付けないように!

なお口を清めた水は音を立てないように静かに 周囲の人に見えないよう手で隠して足元の前あたりに出すようにしてください。

4)再度左手を軽く洗ってから柄杓を立てて柄の部分に水が伝わるように流し清めてもとの場所に柄杓を伏せて置く

タイのお寺のお参りと異なりますが、郷に入れば郷に従えの通り、日本のやり方を是非試みてください。

2、お線香をあげます

sensoji003お線香は仏様への大事な供養物でその香りは、仏さま、線香をたく本人はもとより、周囲のだれ彼の区別なくゆきわたる徳をもっていると考えられています。

他人の立てたロウソクから火を点けると、その人の「業」を貰い受けることになるので、点けないように。 まずローソクに火を点し、次に線香をローソクの火で点火し、香炉に立てます。 線香の火は、口で吹き消すのではなく、手であおいで消すようにします。 人間の口は、とかく悪業を積みやすく、けがれやすいものなので、仏に供えた火を消すには向かないからです。

3、参拝をする

asakusa053(1)賽銭箱の前でお辞儀(約45度)をする

(2)お賽銭箱にお賽銭を入れる(この時はお金を投げないように、静かにいれます)

(3)胸の前で手を合わせて拝む

(4)お辞儀をしてから退出する

※神社と違うので柏手は打たないように注意してください

 

 

おみくじを引く

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わーい!やったぞー。大吉だ!今年はいい年になりそう。」 「あ、大変だ、大凶だ!どうしよう??」 などと神社で多くの人が引いているのが、おみくじです。

タイの寺院でも行われているのと全く同じ日本版セァンシーの事です。

ここで簡単におみくじについて説明してみます。

omikuji002おみくじは、神仏からの参拝者へのメッセージ、個人の運勢や吉凶を占うために用いられています。

おみくじには大・吉・中吉・小吉・末吉・凶という吉凶判断、金運や恋愛、失(う)せ物、旅行、待ち人、健康など生活全般に関する事が書かれています。また他にも生活の指針となる和歌などを載せているものもあります。

皆さん、もちろん一番いい大吉を引くと大喜びますが、本来のおみくじは単に吉凶判断を目的として引くのではなく、その内容を今後の心の在り方や行動のヒントなど生活指針として将来に生かしていくことに意義があり、何より大切なことなのです。

また神社境内の木の枝に結んで帰る習わしもありますが、持ち帰っても問題はありません。たとえ大凶であったとしても、逆に油断しないで、今まで以上に気を引き締めて行動すれば幸運を手にする確率が上がります。引いたおみくじを何度も読み返し、自分自身の行動と照らし合わせてみてください。 なおおみくじは参拝した後に具体的にお願い事を思い浮かべながら引いてください。

asakusa001凶や大凶が出たらもう一度引き直したくなりますが、そこは我慢してください。

どうしても気になるようでしたら、寺社にある木に結んでください。木に結ぶ習慣は、木の生命力によって結んだ願いが叶うと言われています。

また凶のおみくじを木に結ぶときは、利き手ではない方の手だけで結ぶと良いと言われています。片手だけで結ぶことで、困難な行いを達成するにつながり、凶が吉になるそうです。

 

 

【おみくじの引き方】

omikuji011先に100円払います。左のような金属製の箱がありますので、その箱を振って下にひっくり返してください。小さな穴から出てきた棒に番号がふってありますので、その番号の引出しを開けておみくじを取り出します。

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絵馬について

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絵馬(えま)は、神社やお寺に祈願するとき、あるいは祈願した願いが叶いそのお礼をするときに寺社に奉納する、絵が描かれた木の板の事を言います。

馬は古来から神様の乗り物とされ神聖視されており、絵馬の余白や裏面に祈願の内容や自分の名前などを書き寺社に奉納します。馬以外にも寺社によってさまざまな種類の絵馬があります。

絵馬には志望する高校や大学に合格しますように、好きな人との恋愛、結婚が叶いますように、家内安全や商売繁盛しますように、、など様々な祈願が書かれています。

ema001この頃は日本語以外の外国語で書かれたものも少なくなく、もちろんタイ語で書かれたものあります。機会があれば是非お試しください。あなたの願いが叶うかもしれません。

なお東京で受験(学問)の神様がいる神社として有名なのは湯島天満宮で上野からも歩いて行けます。

■ 基本情報

・名称:湯島天満宮(湯島天神)

・住所:〒113-0034 東京都文京区湯島3-30-1

・アクセス:東京メトロ千代田線湯島駅徒歩2分/東京メトロ銀座線上野広小路駅徒歩5分/東京メトロ丸の内線本郷3丁目駅徒歩10分/JR山の手線・京浜東北線御 徒 町 駅徒歩8分/都営地下鉄大江戸線上野御徒町駅徒歩5分

・時間:午前6時~午後8時 /絵馬を購入する場合:午前8時30分~午後7時30分

・電話番号:TEL 03-3836-0753

・公式サイトURL:http://www.yushimatenjin.or.jp/pc/index.htm